「高齢化社会」とはよく耳にすると思います。まず、高齢化には明確な定義はありませんが、0~14歳を年少人口、15~64歳を生産年齢人口、65歳以上を高齢者人口とした場合に、総人口に占める高齢者人口の割合を高齢化率と言い、7%以上なら高齢化社会、14%以上なら高齢社会、21%以上なら超高齢社会とされているようです。
「令和2年版高齢社会白書」によれば日本の高齢化率28.4%で、超高齢社会に突入しています。そのため、わが国では高齢者の単身世帯も増えてきています。それに伴い、高齢者の孤立死と考えられる事例が多数発生しています。「孤独死」に関しては最近ではよくメディアで取り上げられるようになりました。
2018年の東京23区内の65歳以上・一人暮らしの方の自宅での死亡者数は、3,179人(東京都監察医務院公表のデータ)。 医療機関ネットワーク事業の参画医療機関から国民生活センターに提供された事故情報によれば、65歳以上の方の住宅の屋内での事故発生の割合が、20歳以上65歳未満の人よりも高く、孤独死を身近にとらえる高齢者の方も少なくないでしょう。
ただ、孤独死は高齢者の方に限ったことではありません。死因も病気や不慮の事故、事件もあれば、自殺によることもあります。日本の自殺者数は年々減少傾向にあるものの、依然その数は 世界各国のなかでも多いです。
孤立死の発見までの日数は、多くは死後経過2~3日ですが、1週間から1か月経過してからの発見も少なくないそう。(東京都監察医務院:2018年)また、発見原因は音信不通・訪問時の異変や現場からの異臭などが挙げられます。異臭からの発見は、気温が上がってくる春先から夏場に集中し、気温が高いほどご遺体の腐敗進行状況が早く、死臭や虫の発生も通常より早期から始まってしまいます。
「特殊清掃」「遺品整理」のニーズが高まっている
亡くなられてからの発見が遅れるほど、部屋を元のきれいな状態戻すには通常の清掃作業だけでは難しく、「特殊清掃」が必要になってきます。特殊清掃とは、自殺や孤独死などで亡くなられた方のご遺体が発見された部屋など、物理的・心理的な面から通常の対応が困難な場所を、専用の器具・洗剤を使用して行われる清掃のこと。
特殊清掃が必要なお部屋に入ることは、臭いや虫、二次感染の観点から大変危険な行為であり、入室できる状態にするため除菌や消臭が大切です。また、賃貸住宅などですと、部屋の原状回復(が出来る状態)が必要となってきますので、本格的な清掃・消臭が必要になってきます。
ご遺体の発見されたお部屋や事件・事故現場に置かれた遺品に、異臭が移っていることも。そうすると遺品整理はなかなか進みません。多くの特殊清掃業者は、遺品整理業者も兼業していますので、特殊清掃と遺品整理を同時に依頼するといいでしょう。お部屋の清掃・消臭と同時に、遺品の仕分け、消臭、搬出などもしてもらえます。
故人の遺品には想い出がたくさん詰まっています。遺品整理を始める前に、遺しておきたいもの(捜索品など)などを確認し、事前に業者と仕分け作業の打ち合わせをしましょう。
コロナ禍で変化も?
新型コロナウイルス感染症拡大により、孤独死の現場にも変化が訪れています。
人と一定の距離を保つ「ソーシャルディスタンス」や外出を自粛する「ステイホーム」などコロナ禍で新しい生活様式が生まれてきました。そのため、地域の見守りが困難になり、また近隣住民が気付く機会も少なくなり、室内で亡くなった方の遺体が長期間発見されないという事態が起きているようです。
また、孤独死で亡くなられた方が新型コロナウイルスに感染していた事例も発生するなど、これまで以上に感染症の感染リスクに注意する必要性が出てきています。
一人暮らしであっても、買い物や地域の集まりなどの普段の生活のなかで、知り合い同士でその安否を確認できていました。しかし、不要不急の外出自粛で会っていないことに疑問を抱かず、発見が遅れるケースが。また遠方に住むご家族もそう簡単に会いに行けなくなっています。
最近では、さまざまな場面で活用されるようになったZoomなどを使った新たな見守りの形も登場してきているそう。高齢者の方には馴染みの薄いものだったITですが一度覚えてしまえば扱いやすく、なかなか直接会いに行けないコロナ禍のなかでは、見守り等の支援の手段として非常に有効なものとなっています。
孤独死など、特殊清掃や遺品整理が必要になる場合は、突然の事で動揺されていると思います。「どう対応すれば良いか分からない」「緊急を要するけれどどこにお願いすればいいか…」とお困りであれば、当社までお声掛けください。
特殊清掃・遺品整理について疑問点やお困りのことがあれば、遺品整理ロードまでお気軽にお問い合わせください!
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