遺品整理を専門業者にお願いしたいと思い、遺品整理業者のホームページをいろいろ調べている中で目にする「優良事業所」という文字。なんとなく良さそうだと思うけど、はっきりとは分からない。
この記事に辿り着いたあなたは、今このような状況なのではないでしょうか? この記事では、遺品整理を専門業者に依頼することを考えている方に向けて、優良事業所とは何か?また優良事業所に認定されている業者に依頼するメリットなどについて、詳しく説明していきます。
目次
遺品整理における優良事業所とは?
遺品整理業界における優良事業所とは、一般社団法人遺品整理士認定協会が定めた基準を満たし、遺品整理士認定協会から認定を受けた遺品整理企業のことを指します。この認定は、遺品整理に関する専門知識や技術、適正なサービス提供、法令遵守などを審査し、一定以上のレベルを満たしている事業所に対して付与されます。
条件としては、企業内に1名以上の遺品整理士が在籍していること、さらに法人会員として登録、審査を通過後、優良企業と認定されて、はじめて優良事業所として認定されます。
一般社団法人遺品整理士認定協会とは?
一般社団法人遺品整理士認定協会は2010年に設立された民間団体で、遺品整理業界の健全化と遺品整理士の育成を目的としています。具体的には下記のような活動を行っています。
- 遺品整理士の養成・認定
- 独立開業支援のための研修やセミナーの開催
- 遺品整理に関する情報提供や相談サポート
遺品整理士認定協会が立ち上がった背景には、依頼者に処分費用を請求しながら不法投棄したり、現金や貴重品がでてきたらそのままネコババするといった悪徳業者が横行していたため、使命感を持った遺品整理士を育て、遺族を守ることを目的として設立されました。
遺品整理士とはどのような資格か?
一般社団法人遺品整理士認定協会が認定する民間資格です。単なる遺品の整理だけでなく、ご遺族の心情に配慮し、法規則に沿って適切な形で遺品を処理することができる専門知識と技術を持つ専門家であることを認定された人です。
多くの遺品整理業者はこの一般社団法人遺品整理士認定協会が認定する遺品整理士の資格を取得しています。
具体的には遺品整理士養成講座を受講し、その後認定試験を受験します。試験は課題レポート形式になっており、遺品整理に関する知識や技能を問われ、これに合格すると晴れて遺品整理士認定証が交付されます。
遺品整理業者の多くはホームページ上で遺品整理士の認定証を掲載していますので、気になる業者を見つけたら、ホームページ上で認定証があるか確認すると良いでしょう。
遺品査定士とは?
また、遺品査定士という資格もあります。遺品整理士と同じく一般社団法人遺品整理士認定協会が認定する民間資格です。
遺品の価値の査定や買取についての知識を有する専門家です。遺品整理の際、「買取ってもらえるものがあれば買取って欲しい」というご依頼が非常に多いですが、その遺品の買取の際、正しい査定と買取を行う専門家といえます。
遺品整理ロードでは、買取りした分の金額を遺品整理の作業費用から差し引くことも可能ですし、「遺品を処分するのではなく誰かに長く使ってもらいたい」といったご遺族の想いをつなぐこともできます。
優良事業所の認定を受けた遺品整理業者に依頼するメリット
一定の基準をクリアしているので、トラブルを避けられる
国家資格ではなく民間資格ではありますが、法律や規則を守っているか、透明性のある料金体系か、遺品を不法投棄せず適切に処分しているか、事業所の運営が適切になされているか、などの基準を満たしているか判断されます。つまり、信頼できる遺品整理業者であることを証明していると言えます。
悪質業者は優良事業所として認定してもらうことはできません。このようなことから、トラブルを未然に防ぐ意味は大きいと言えます。
遺品整理の専門知識、ノウハウを有しているので、納得の遺品整理を行うことができる
優良事業所認定を受けた遺品整理業者には、必ず1名以上の遺品整理士が在籍しています。先にお伝えしましたが、講座を受講し試験に合格しなければなりません。
試験に合格し認定を受けただけでは知識・ノウハウが十分と言えませんが、こうした認定試験を通過し、実務上で知識やノウハウを蓄積した業者が、優良事業所として認定されますので、そのような視点で見れば知識・ノウハウをしっかり有している業者であると言えます。
こうした優良な遺品整理業者の力を借りることで、依頼者として納得の遺品整理を行うことができる可能性が高まります。
故人の遺品を大切に扱ってくれる
遺品整理士の講座では、遺品を”供養”という観点からご遺族の想いに寄り添って大切に扱うことを学びます。優良事業所の認定を受けた遺品整理業者は、このような基本的な点を抑え遺品を粗末に扱うことはしないため、雑に扱われて嫌な思いをするは基本的にないと言えるのではないかと思います。
優良事業所認定を受けていない業者からといって、全ての業者が悪いというわけではありません。認定を受けていなくても、使命感を持ち適切に事業を行っている遺品整理業者もいるでしょう。そのようなことから、優良事業所の認定は遺品整理業者選定において、あくまでも一つの目安として捉えることが良いでしょう。
遺品整理業界のトラブルの事例
遺品整理の作業終了後に追加請求をする
トラブルの中で最も多いと言えるのは費用に関することです。見積もり時の金額に納得して、遺品整理を依頼することにしたのに、当日になって「想定より遺品整理の物量が多く処分費用がかかる」「予定よりも時間がかかった」など何かと理由をつけ、追加請求をする業者がいます。
遺品整理の作業中に見つかった価値ある貴金属や現金を盗む
遺品整理では、貴金属や現金が出てくることは少なくありません。実は専門家であるはずの遺品整理業者が現金や貴重品を盗むといった事件が発生しています。同じ業界として非常に恥ずかしいことではありますが、これは事実です。だからこそ、遺品整理業者選びはどうか慎重に行なってください。
遺品整理業者選びに不安を感じるようでしたら、「失敗しない遺品整理業者の選び方 | 遺品整理10年以上のプロが悪質業者に引っかからないポイントを解説」をぜひご覧ください。
不用品として引き取った遺品を不法投棄する
処分するために引き取った遺品は、本来各自治体が定めるルールに則って処分する必要があります。心ある多くの業者は正しく遺品を処分していますが、山の中などに不法投棄する悪質な業者も一部存在しますので、注意が必要です。
遺品整理業社とのトラブルについては、別記事「遺品整理者との間に起きやすいトラブルとは | トラブルの事例や避けるポイントなどお伝えします」で詳しく解説しています。遺品整理業界のトラブルはどのようなものがあるのか、またその回避方法について詳しく説明しているので、合わせてご確認ください。
まとめ
優良事業所の認定を受けている企業は100%安心ということではありませんが、少なくても悪徳業者ではなく信頼できる企業としての一つの目安になるでしょう。そのため遺品整理業者選びの際は、ホームページ上、もしくはお電話での問い合わせ時に、優良事業所の認定を受けているか確認することをおすすめします。
あなたの遺品整理が納得できるものとなるよう、私たちのこの記事が少しでもお役に立てるなら嬉しいです。
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